サービス管理責任者と児童発達支援管理責任者(以下「サビ管等」)は、配置を続けるために5年ごとに更新研修を修了する必要があります。 期限は、実践研修(または前回の更新研修)を修了した翌年度から数えて5年度の間です。期限を過ぎると、サビ管等として配置される要件を満たさなくなり、実践研修からやり直しになります。
サビ管等が要件を欠くと、事業所は人員欠如の状態になり、減算につながります。この記事では、厚生労働省の社会保障審議会障害者部会の資料と、都道府県の研修の案内にもとづいて、更新研修の期限と受講の要件、事業所での管理の仕方を整理します。
1. サビ管等の研修の流れ
令和元年度から、サビ管等の研修は基礎研修・実践研修・更新研修に分かれています。サービス管理責任者と児童発達支援管理責任者のカリキュラムは共通です。
| 段階 | 時間の目安 | 受講の要件(主なもの) |
|---|---|---|
| 基礎研修 | 26時間(相談支援従事者初任者研修の講義の一部を含む) | 配置に関する実務経験要件を満たす予定の日の2年前から受講できる |
| OJT | 原則2年以上(一定の場合6か月以上) | 基礎研修の修了後、相談支援・直接支援業務の実務 |
| 実践研修 | 14.5時間 | 過去5年間に2年以上の相談支援または直接支援業務の実務経験 |
| 更新研修 | 13時間 | 下の第2章の要件 |
OJTは、基礎研修の受講開始時にすでに実務経験要件(相談支援業務または直接支援業務3〜8年)を満たしている人が、個別支援計画の原案の作成までの一連の業務などに従事する場合は、6か月以上でよいとされました(社会保障審議会障害者部会 第135回、令和5年2月27日 資料5)。
2. 更新研修の期限と受講の要件
期限の数え方
千葉県の案内は、次のように示しています。
- 起点:実践研修を修了した翌年度(旧体系の研修修了者は、初回の更新研修を修了した翌年度)
- 期限:起点から5年度の間に1回、更新研修を修了する
- 更新研修を修了したら、その翌年度から次の5年度が始まる
| 実践研修または前回の更新研修の修了年度 | 次の更新研修を修了する期間 | 期限 |
|---|---|---|
| 令和2年度 | 令和3年度〜令和7年度 | 令和8年3月31日 |
| 令和3年度 | 令和4年度〜令和8年度 | 令和9年3月31日 |
| 令和4年度 | 令和5年度〜令和9年度 | 令和10年3月31日 |
| 令和5年度 | 令和6年度〜令和10年度 | 令和11年3月31日 |
上の表は、千葉県の案内の数え方に当てはめた例です。令和3年度に実践研修または更新研修を修了した人は、令和8年度(令和9年3月31日)が期限になります。
受講の要件
更新研修を受けるには、次のどちらかに当たる必要があります。
| 職種 | 要件 |
|---|---|
| サービス管理責任者 | ア 現にサービス管理責任者、障害福祉サービス事業所の管理者、相談支援専門員として従事している/イ 過去5年間に通算2年以上、これらの職に従事していた |
| 児童発達支援管理責任者 | ア 現に児童発達支援管理責任者、障害児入所施設等の管理者、障害児相談支援事業所の相談支援専門員として従事している/イ 過去5年間に通算2年以上、これらの職に従事していた |
サビ管等の職を離れて長く経つと、要件イも満たせなくなり、更新研修を受けられないことがあります。
受け忘れたとき
期限までに更新研修を修了しないと、サビ管等として配置されるための要件を満たさなくなります。千葉県・埼玉県の案内は、その場合は改めて実践研修から受講する必要があるとしています。実践研修には、過去5年間に2年以上の実務経験の要件があり、都道府県の研修の定員と日程にも左右されるため、すぐには戻れません。
3. 事業所への影響
サビ管等が要件を欠くと、人員基準を満たさない状態になります。 そのまま個別支援計画を作り続けると、サービス管理責任者欠如減算や、個別支援計画未作成減算の対象になり得ます。減算の割合と始まる時期は「児発管が辞めたら|欠如減算はいつから何%」と「障害福祉の減算一覧」で整理しています。
やむを得ない事由(退職や病休など事業者の責任によらない事由)でサビ管等が欠けた場合に、一定の人をサビ管等とみなして配置できる特例がありますが、更新研修の受け忘れは事業者が管理できることなので、この特例に頼れると考えないほうが安全です。扱いは指定権者に確かめてください。
4. 期限の管理の仕方
- 修了証の写しを集める:サビ管等と、将来サビ管等にしたい職員の、基礎研修・実践研修・更新研修の修了証の写しを集めます。修了年度が分かるものを保管します。
- 期限を一覧にする:職員ごとに、次の更新研修の期限(年度末)を一覧にします。
- 研修の日程を早めに確かめる:都道府県が実施する研修のほか、都道府県の指定を受けた事業者が実施する研修もあります。応募の締切は開催の数か月前のことがあるので、期限の2年前ほどから日程を確かめます。
- 期限の年度より前に受ける:定員を超えると受講できないことがあります。期限の最終年度に集中させず、余裕を持って受講させます。
- 2人目を育てる:基礎研修を修了した職員を育てておくと、サビ管等が退職や受講漏れで欠けたときの備えになります。採用の考え方は「サービス管理責任者の採用」「児発管の採用」を参照してください。
落とし穴
- 修了証を本人だけが持っていて、事業所が修了年度を把握していない
- 「5年」を修了の日から数えて、年度で数える起点を1年ずれて覚えている
- 転職してきたサビ管等の、前の職場での更新研修の受講状況を確かめていない
- 応募の締切を過ぎ、期限の年度内に受講できる研修がない
- 修了証を紛失し、受講の申込みに必要な写しを出せない(都道府県によって、紛失届などで代えられることがあります)
チェックリスト
- サビ管等の全員の、実践研修・更新研修の修了年度を修了証で確かめた
- 職員ごとの次の更新研修の期限を一覧にした
- 期限の2年前から、都道府県と指定事業者の研修日程を確かめている
- 採用時に、前の職場での研修の受講状況を修了証で確かめている
- 基礎研修を修了した職員を、2人目のサビ管等の候補として育てている
5. まとめ
- サビ管等は、実践研修または前回の更新研修の修了の翌年度から5年度の間に、更新研修を修了する
- 受講には、現にサビ管等・管理者・相談支援専門員として従事しているか、過去5年間に通算2年以上の従事が要る
- 期限を過ぎると配置の要件を満たさず、実践研修からやり直し。減算にもつながる
- 修了年度の一覧と、早めの受講で防ぐ
研修の起点の数え方や、修了証の扱いは、都道府県によって案内の仕方が違うことがあります。所在地の都道府県の研修の案内で確かめてください。
参考資料
- 厚生労働省 社会保障審議会障害者部会 第135回(令和5年2月27日)資料5「サービス管理責任者等研修制度について」: https://www.mhlw.go.jp/content/12201000/001226975.pdf
- 千葉県「サービス管理責任者等の更新研修の実施について」: https://www.pref.chiba.lg.jp/shoji/kenshuu/sabikan/documents/r5sabikousinkensyuunojissinituite.pdf
- 埼玉県「埼玉県サービス管理責任者等更新研修」: https://www.pref.saitama.lg.jp/a0605/kensyu/sabikan-koushin.html
- 福島県「サービス管理責任者・児童発達支援管理責任者研修の見直しについて」: https://www.pref.fukushima.lg.jp/uploaded/attachment/761362.pdf

